師匠と弟子

三弥の思い出

アドバンスコープ番組ガイドのコラム欄「桂三弥のつぶやき」からの紹介です。

『師匠と弟子』

 噺家の修行は他のお稽古ごとと違い月謝など取られません。それどころか家に住まわせて頂いてご飯まで食べさせてくれる。

 何とうらやましい!

とは思わないです。一宿一飯の恩義ではないですが、師匠の身の回りの世話から炊事・洗濯・子供のオシメ換えなど家族のあらゆる雑用をします。しかも三禁と言われ”酒・タバコ・異性との交際”はご法度です。まぁ、居候しているのですから当たり前ですが、24時間家族に監視され精神的にはかなりきついです。

 良い事はそれだけ一緒に居ますので家族同様になり絆は深まります。最近は家族の負担が大きいので近所にアパートを借りてバイトしながら通うパターンが多いです。

 こうなると気が緩むもので、父親の反対を押しきり、「俺は真剣なんや!」と啖呵をきって入門したまじめなR兄さんも数年たつと、彼女を部屋に連れ込んだりしてしまうんですね。

 しかし、そこは師匠、タイミングを計って部屋を訪問。見つかったR兄さん、「い、妹です。」

何とか逃れたが、

後日、今度は入門に最後まで反対していた父親が不意に訪問。                  慌てた兄さん「い、妹です。」

「アドバンスコープ番組ガイド2008年9月号 より」

コメント

  1. 身なり 正しい より:

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